ズウェカビン山、石灰岩地形の峩々とした山並みで知られる。ここは、古来より神が宿る聖山として崇めらてきた。

6月27日の地元紙の報道によれば、ミャンマー東部カイン州(旧カレン州)の州都パアンの名峰ズウェカビン山に建設中のロープウエイの請負会社が、来年半ばに開業する見通しとのことを発表した。ズウェカビン山は、石灰岩地形の峩々とした山並みで知られ、古来より神が宿る聖山として崇めらてきた。パワンの名峰にロープウェイ運行が始まることは、今後の観光客増を見越してのことだろう。


仏陀桃源郷:パアン
カイン(カレン)州都パアンは仏陀桃源郷ともいうべき街である。街に沿うThanlwin川 が南北に外港モーラミャインと内陸部を結びつけ、タイ国境と旧都ヤンゴンを繋ぐ国道85号線は「東西回廊」と呼ばれ、古く交通の要地でもある。標高20m内外の平野部は早くから拓け、周囲の峩々とした石灰岩の山容は、神々の聖地にふさわしい。やがてこの地を席巻した仏教は土着の神々を取り込み、仏国土に変えたかのようだ。街の中心にはブッダガヤ様式の塔が建ち、周囲の峩々した山容の頂にはスリランカ伝来の黄金のストゥーパが輝く、崖に穿たれた鍾乳洞は仏たちの瞑想の場となっている。

なかでもパワンの代表的な名所にズウェカビン山(Mt.Zwegabin)の西側にある「チャウカラッ・パゴダ(Kyaukkanlat Paya)」がある。そこは自然の奇岩に小さなパゴダを建て周囲360度を池で取り囲んでいる。また、ズウェカビン山の麓に約1000体の仏像を安置する「ルンピニーウィン(Lunpani Gaden)」も見応えがある。パアン周辺でいくつかある洞窟寺院があるが、「コーグン洞窟(Kawgoon Cave)寺院」はぜひ訪ねてみたい。

画像:Discover New Asia No.2より
*動画はYouTubeより https://www.youtube.com/watch?v=sCwWUctHh98
パワンと名峰ズウェカビン山については、Discover New Asia No2 特集「泰緬街道」で取り上げています。

参照:Discover New Asia No2 特集「泰緬街道」