タイの政情、首相の不人気は、こんなところにもあるー閣議、首相秘書室付職員に元ミス・タイ登用 麻薬密輸で服役した閣僚の妻ー

タイ

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2020年11月12日

かつてない若者中心の盛り上がり 反政府、王室改革要求デモ

*「3日以内の首相辞任を求める。」ANNニュース 動画:2020年10月20日

9月から連日続いている反政府、王室改革の要求デモ、10月にはバンコク全国各地に拡がっている。なかでも、デモ隊の要求はストレート、3日以内のプラユット首相の退陣であるが、政権側は放水車出して威嚇、解散を促している。

現国王の人気の無さは就任前からでその破天荒の無軌道な生活ぶりは有名で、国王就任とコロナ禍のなかでの政府の迷走で一気の政権退陣と王室改革が結びついた運動に高まった。

火に油を注ぐプラユット政権 政権ぐるみの身贔屓

そんななか、タイ政府は火に油を注ぐようなことをした感がある。政権の迷走は、8月にわずか2週間で財務大臣が辞任するといったことがあったが、今回は政権の腐敗・退廃の姿と国民の多くは受け取っているようだ。確かに末期的な症状で腐敗の居直りと見られても無理はない。

写真:疑惑のタマナット副農業協同組合相

写真:タマナット副農業協同組合相の妻 元ミス・タイ。

タイ政府は10日の閣議で、タマナット・プロムパオ副農業協同組合相(退役タイ陸軍大尉、55)の事実婚の妻で2016年ミスタイランドのタナポン・シーウィラート氏(25)を首相秘書室付の職員に起用することを承認した、という。これまでの報道によるば、タマナット氏は麻薬(ヘロイン)密輸でオーストラリアで4年間服役した過去がある。当初はタイの麻薬王と一緒に入国しただけだ、ろ無罪を主唱したが、オーストラリア裁判所は密輸に関わった重要人物として有罪を課した。高官が、外国で麻薬密輸の罪で逮捕されただけでも一大スキャンダルだが、途上国では一皮剝けばよくあること。

*動画:10月12日、米国のニュースより

ついこの間、メキシコ現職国防大臣が麻薬カルテルと組んでいると、米国で逮捕されたばかり。「泥棒を捕まえる役が泥棒だった」というのは何もカンボジアだけじゃない。

さて同タマナット氏、1997年に釈放され、国外追放となってタイに帰国すると、改名してタイ軍に復帰し、翌1998年に昇進した、という。さらに同年、男性同性愛者の学者に対する性的暴行と殺人で逮捕されたが、2001年、無罪となっている。この前科者の軍への復帰、昇進が、タイ国軍そのものなら、かなり構造的な軍の腐敗である。

昨年7月に同氏が入閣した際にオーストラリアで服役の事実が発覚したが、プラユット首相(元タイ陸軍司令官)ら政権幹部は不問に付し、その後も閣内にとどまった。さたに今年6月には王党派、軍がバックにつく政権与党パランプラチャーラット党の副党首に就任した。

今度はタマラット氏の妻が首相秘書室勤務

さらに今回、事実婚の妻が首相秘書室勤務となったことで、極めて強力な後ろ盾があることが鮮明になった、とタイ国民の多くは思っており、現政権が軍をバックとした事実上の軍事政権であることもあきらか。こうしたタイ政府だから、当然、国民の多くを納得させるものではない。だからこそ既得権維持の軍事クデターや反対派の武力弾圧や密殺がタイ政治の名物となっている。

タイの政局、プラユット政権の退陣なくしては落ち着くはずがないが、軍が現政権を挿げ替えて、反政府デモを軍事弾圧する、といった選択の2つしか予想できないほど軍・政権・王室の構造的な腐敗、身贔屓にある。

なお、昨年8月に発表された下院議員の資産報告によると、タマナット氏の資産は9.3億バーツに上る、という。これだけで30億円近くの資産になる。

 

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