国際線運行再開の検討に
フック首相は9日に開かれた政府会合で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に関する新たな指導方針を発表し、ベトナムと一部の国を結ぶ国際線の運航再開について検討を指示した。
新型コロナウイルス感染症予防国家指導委員会は国際線の運航再開に向けて、直近30日間連続で新規感染者数がゼロ人の地域を洗い出し、安全対象地域リストを公表する。
同じく4月12日以来、新規国内感染0が続くカンボジアの地元紙は、「中国広州、カンボジア、中国の広州、台湾、ソウル、東京、およびラオス」がベトナムの言う「安全対象リストに加わったと伝える」が、日本では未だ東京でも2桁台の新規感染が連日続き、さらにその半数ほどが市中感染であることから、安全対象リストの条件にあてはまるものではない。日本のご都合通りにはいかない。
「With コロナ」は、失敗国の常套句
2月末に「我々は、十分に備えている。アメリカには世界最高の人材がいる。調査結果を見ても我々は世界で最も準備のできている国だ。しっかり準備はできているし、ウイルスをきちんとコントロールできるはずだ。」「これはインフルエンザみたいのものだ。インフルエンザのように扱えばいい。」と豪語したトランプ大統領、3月に入り各地で感染爆発が起こり、死者が続発するや3月17日に「私はコロナウイルスがパンデミックと呼ばれるずっと前からパンデミックになるであろうと思っていた。コロナウイルスを非常に深刻に捉えていた。」と言う。そして6月12日現在、米国は感染者数2,000,464人、死者112,924人という世界最悪の国になっている。
横文字の好きな都知事はアラートを出しながら、条件を満たさずに解除の段階を早め、突然「With コロナ」を掲げる。要は言葉の誤魔化しによる感染は運不運の次第ということになり、「4日連続、東京20人に届かず」(ANNニュース)という見出しだが、翌日の今日(12日)は東京22人、全国42人」(ANNニュース)と、解除ありきのニュースが続く。
一方ベトナム、地味だが、首相自ら事実を伝える、という点では、台湾と同じ姿勢である。市中感染なくして初めて安全宣言で「With コロナ」は、失敗国の居直りや言葉の誤魔化しにしか、見えないであろう。結果的に日本の旅行業界は、深刻な打撃の長期化宣言となっている。
外国人の技術者や投資家、高技能労働者しか歓迎しない
また、ベトナム首相は会合で外務省と交通運輸省に対し、帰国を希望するベトナム人専用の特別便の運航を増やすほか、外国人の技術者や投資家、高技能労働者が円滑にベトナムへ入国できる環境を整えるようにも指導した。
カラオケとディスコ等の解禁へ
緊急宣言下のパチンコで大騒ぎであった日本、安全とは言えない状況で、カラオケ、クラブを「With コロナ」で解禁しているが、4月初め以来市中感染を防ぎ、コロナ禍を抑え込んベトナムとは大違い。
米国のウォールストリート紙は、「失う自由は、小さな代償」とベトナムのコロナ対策を称賛している。
ベトナムは一連の解除措置をさらに進めて、フック首相は、国内では、特に不要不急な業種として営業停止が続いていたカラオケとディスコについても営業再開を認めるとした。ただし、公安機関に対し、こうした施設で発生の温床とまなる麻薬密売などの犯罪の取り締まりを強化することも併せてしじしている。