ヤンゴンの半分以上の地域が事実上のロックダウン措置
ミャンマー政府の指示によりミャンマーの各航空会社は11日、国内旅客便をすべて運休した。運休は10月1日まで続く。また、最大都市ヤンゴンなどで新型コロナウイルスの感染者が再び増加傾向を示し、同国政府はこの間、緊急事態を除きヤンゴンの居住者がほかの地域に移動することを禁じる措置をとった。また、ヤンゴンの半分以上を占める地域が部分的なロックダウンに入った。
新型コロナウイルス第2波に襲われた
第1波の1日あたり新規感染者数が第2波では10倍増に
既に10日、ミャンマーの1日あたりの新規感染者数は200人を超えた。4月の感染拡大期の新規感染は多くても1日に20人程度だった(ミャンマー・新型コロナ感染第1波)。同国では8月16日以降、26日間で1,635人の新規感染者が確認されている。9月9日には1日で200人近い感染が確認され、10日の朝には感染者数が2,000に達した。
第1波の終息後、同国では感染例は海外からの帰国者が大半だったが、8月中旬に西部ラカイン州で市中感染が発生・拡大し、同国最大商業都市ヤンゴンにも広がっていった。まさにミャンマーの新型コロナウイルス第2波である。
アウン・サン・スー・チー国家顧問 法の厳格な遵守を呼びかける
アウン・サン・スー・チー国家顧問は10日のテレビ演説で「法の厳格な適用が感染拡大を抑える唯一の手段だ」と述べ、移動規制の違反を厳しく取り締まる考えを示し、国民に協力を呼びかけた。
なお、ミャンマーでは8日、11月投票の総選挙に向けた選挙運動が解禁されたが、新型コロナ対策で政党や候補者は50人以上の政治集会を開くことができない。ヤンゴンの大半(ロックダウン地域)やラカイン州ではすでに外出が規制され、選挙運動は制限を受けている。
*掲載画像 ヤンゴンの部分的ロックダウン 画像:https://www.ccifrance-myanmar.org/enより。