1億近い人口を抱えながらコロナ禍ー累計感染者260人台に死者0はお見事!-を抑え込んでいるベトナム、5月に入り国内交通機関も復活している。そしてこれからの旅は、「安・近・短」の個人旅行主流になると、予測している。ともかくお金を落とすならとバブルのようなインバウンドのーそれなりの問題も起きるーマス・ツーリズムには懐疑的である。人々が旅を考えるのは、早くても7月以降、それも国内に限っている。
ベトナムの観光業は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により甚大な打撃を受けているのは、他国と変わらない。このほど、フック首相をはじめとする政府関係者と業界関係者が観光業の復興策を討議するビデオ会議が開かれた。
国家レベルで「安全な旅行先・ベトナム」を売り込もう
会議では、ベトナムが適切な対策により新型コロナウイルス感染症を効率的に制圧していることを世界的に報じるとともに、「安全な旅行先」としてベトナム観光を売り込む国家レベルの宣伝戦略を行うことの必要性が示された、という。
禍を転じて福となす タイやシンガポールを観光で追い抜け
新型コロナウイルス感染症の流行が拡大する前は、ベトナムの観光業は東南アジアでタイとシンガポールに引けを取っていたが、最も感染対策が効果的であったベトナムは、「安全な旅行先」のイメージを売り込めば、同2か国を追い抜く抜くことも夢じゃない、と見ている。そしてベトナム人の慎重さもあって、外国から観光客を本格的に受け入れるのは、秋(10月)以降と見込んでいる。