<駐在員便り> 軍事クーデター下のミャンマー

ミャンマー

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2021年03月25日

軍事クーデター下のミャンマーから<最新の駐在員便り>が届きました。

2月1日の朝から始まった軍事クーデータだが、軍の強権による民衆殺戮が続く限り、ミャンマーの軍事クーデターは進行中です。それは、軍部の思惑の外れ、これほど広範な民衆の抵抗に遭うとは想定外だったということです。彼らは何度も殺戮を伴う抑圧で特権とそれに伴う贅沢な味を占めてきた成功譚がある。欧米諸国の反発はあっても口だけ結局は現状追認になると思っていたし、ミャンマー軍部にとって幸いなのは隣国タイも軍部クーデターが衣替えした実質軍部プラユット政権、さらに中国は経済進出のために欧米に同調しないことは解っているし、日本だって結局同じと思っている節がある。日々のニュースで残忍な軍部の民衆抵抗を抑圧する場面が流れるが、人は遠くの出来事に「新聞紙のような声を上げる」という詩を昔読んだことを思い出す。遠くの声高は何の救いにもならない、ことは抵抗する多くのミャンマー人は肌で知っているだろう。沈黙している者こそ、深く憂い、考えている。そしてつながている。

早速、下記にSAI TRAVEL グループ ヤンゴン支店の駐在員からの便りを紹介したいと思います。

 

「 2021年3月24日時点

道路に「自由」の訴えを描く若者たち facebook より

ミャンマー国内の状況

2月1日に発生した国軍によるクーデターから、はや50日余り。

反発した民衆による非暴力デモが拡大した一方、取り締まる治安部隊が痺れをきらし、より暴力的な弾圧が行われている。ヤンゴン市内中心部は現在、散発的な小規模デモはあるものの、一様に静かで車や人の往来もあまり見られない。だがヤンゴン郊外や地方都市ではまだまだ弾圧が続いており、連日のように死者が増えている状態だ。治安部隊もより過激な行動に出ており、逮捕者への拷問、鎮圧地域での収奪、路上の一般車両やバイクを重機などで破壊するなどの報告があり、現状は悪化していると言わざるを得ない。

 静まり返った市内中心部の大通り 駐在員撮影

3月24日は非軍政側が「サイレント・ストライキ」を敢行。出勤もせず外にも出ず、家の中で一日中過ごすというデモだ。それに呼応するように、スーパーマーケット、コンビニ、飲食店など、ほとんどの店舗が閉まっている。近くの大通りを歩いてみたが、車の往来は普段より少なく、人々もほとんど歩いていない。時が止まったかのような風景になっている。

在留邦人

在ミャンマー日本大使館は「今後事態が急変する可能性があることを念頭に置き、当地にて急を要する用務等がない場合には、商用便による帰国の是非を検討されることをお勧めします」と、注意喚起を出している。

元々コロナ禍の影響で在留邦人数は減っていたが、それでも他国の在留者と比べても多く、約1500名程度は居住していたようである。このクーデターによる帰国者が増えていき、来月早々には1000名を切ると想定される。

継続途中のODAの現場でも治安面から一旦、引き揚げるなどの措置が取られており、民間企業の多くは「様子見」せざるを得ない。

生活面では、スーパーマーケットは午後4時頃に閉店するなどの制限がある一方、中心部の和食レストランは夕方までの営業を続けており、多くの駐在員が集まっている。

最も困るのが、3月15日から携帯のモバイル通信が遮断されている事であろう。自宅のWIFIは使えるが、外に出るとインターネットにつなぐことが困難である。

電話網とSMSは使用できるが、モバイル通信に慣れた現代では不便極まりない。国軍はデモ等が終息しない限り、回線復活はしないと断言。また、午後8時からの夜間外出禁止令も当面続くものと思われる。

今後の見通し

現在、明日のことさえ分からない状況ですが、近未来の国内情勢を考えると、国軍が圧倒的に有利です。もちろん、国際社会はより厳しい制裁を加えていく事になると思われますが、情勢をひっくり返すほどの効果は期待できません。

民主化側も一旦は収まったとしても、この怒りは深刻な禍根となり、消えることはありません。このような軍政による「新しい世界」がどんなものかは想像も予見もできず、とは言えそんな“新秩序”の中で民衆は暮らして行かなければなりません。

何かが退化し、何かが進歩する。チャンスだったものがチャンスで無くなり、チャンスが無かったものがチャンスになる、全く「新しい世界」が多大な犠牲の上で、迫ってきていると感じます。 」

以上です。

行間から短い通信に多くのことが詰まっていることが解ります。治安機関の残虐性はミャンマーでは今回のクーデターに始まったことではありません。1990年代にも多くの人々が殺されています。ロヒンギャ問題が軍部よって意図的にアウンサンスーチー氏を追い詰めるために起こされたもの、ということは今回のクーデターでようやく欧米諸国の一部により非難が的外れであったことが明らかになってきたことでしょう。欧米も日本ももっとミャンマーの民主化に効果的な支援をこの5年にできなかったのでしょうか、軍部の特権がある限り無理なことだということも言えます。

無力と決めつけられても挫けないことです。そうやって多くの人が生きてきたのです。いつだって闘わない奴らは冷笑するが、挫けない者こそが未来へも過去へもつながっているのだ、思いたい。

一皮剥けば、この20年のタイの混乱もそこにあります。治安機関は国家の暴力装置ということが、日々のニュースで明らかなのです。秩序とは特権層の権力維持のことなら、どこでも治安機関や軍部は同胞への殺戮を厭わないことも明らかです。アジアでは、民意や人権が尊重されないところならどこでも起きることがミャンマーで日々繰り返され、先に香港で繰り返された。タイもまた然り。この間、多くの人が中途で倒れれたが、遠い私たちはできるかぎり倒れないで!と祈るばかりである。怨みは深く溜めても、それでもなお抵抗は深い淵より始まると思っている。

旅とは自己発見なら、コロナ禍で閉じ込められても私たちの思考と発見の旅に終わりがないはずである。そう想っている。

 

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